がん死亡率が全国トップの秋田県で、がん患者組織などが5月に発足させた「県がん患者団体連絡協議会」(佐藤清子代表)は20日、患者や遺族らが悩みや不安を分かち合う「サロンきぼうの虹」を初めて開設する。協議会はサロンに加え、予防の啓発や患者の社会復帰支援などの活動も本格化させる。

 1回目のサロンは秋田市千秋久保田町の県総合保健センターで、がん発症の状況と治療法、生活上の悩みなどを話し合う。県精神保健福祉センターの伏見雅人所長が「がん患者とその家族・遺族の心のケアについて」と題して記念講演する。

 サロンは今後、奇数月の第二土曜日に定期的に開く予定。9月の2回目以降は同市中通の小泉耳鼻咽喉(いんこう)科が会場となる。

 秋田県のがん死亡率(10万人当たり)は2007年に352.1人と、11年連続で全国最高。06年の県内の死亡者(約1万3000人)の死因も、がんが28.6%と最多で1984年以降、毎年トップになっている。

 行政も医療施策などを強化する中、協議会は乳がん患者会「あけぼの秋田」、肺がんネットワーク「あけびの会」、「秋田にホスピスを増やす会」、「がん検診を進める会」、自死遺族らが集う「秋田・生と死を考える会」の民間5団体で発足させた。

 全県的ながん患者団体の連絡協議会は東北で初めて。サロン以外の活動としては、街頭キャンペーンや健康フォーラムなどを通して早期発見の大切さを周知する。がんの発症部位別の患者会設立にも協力していく。

 佐藤代表は「メンバーは、がんや死の苦しみからはい上がった経験がある。サロンで語り合うことで、生きる力を見いだせるのではないか。秋田の動きをきっかけに、がん予防の機運が東北全体で高まってほしい」と期待している。連絡先は協議会090(7526)1345。

出典:河北新報